突然ですが、私には高校からの女友達が3人いて、
勝手にSA〇C(S〇x and the City)気取っています。まず紹介します。
“アゴ”が昨年5月に妊娠・出産し、私たちの関係は大きく変わりました。
……なんてことは1ミリもありませんでした。
S〇TC気取りの女友達4人組
2019年1月某日、都内某所。私たちはいつものように適当に口コミ3.5~4.2くらいの居酒屋に集まりました。当然のごとく定時には始まりません。一番最後に着いたのはそう、
私、サブカルイキリ。
30分遅れた私はいつも通り先に飲み始めている彼女たちに一言も詫びることなく(だって先に始めてるから)混ざると、ひとまずレモンサワー。例のごとくATMはジンジャエール、ギャルはハイボール(ジャンボ)、アゴはコーラを飲んでいて、彼女たちの箸はポテトとポテトサラダに集中しています。おなじみの芋界ツートップが鎮座しているテーブルはまさに壮観の一言。
「ATMあんた次の韓国いつよ?」
「先月死ぬほど寒かったから3月まで待つ予定~」
先月行ってたことをまず知らない(通常運転)。お土産は?(通常運転)
「ギャルは新しい仕事どうなん」
「こないだ客に“パジャマみたいな服だね”って言われたわ」
ファーwウケんねw
「ま実際パジャマだったんだけどね」
いや正論言ってたんかい客。
「アゴよ、ともくん産んだのに相変わらずほっせえな」
「11キロ0歳児の母なめんなよ。0歳って歩けないって知ってる?イコール私毎日米俵担いでんだぞムキムキだわ」
育児は筋トレだと語るアゴ。
彼女の次の一言で、私たちの夜は始まりました。
「つーかマジ聞いて、育児がちめにしんどい」
疲れるもんは疲れるよ
「子供はもちろんかわいいし愛してる。でもやっぱ疲れるもんは疲れるし、ストレスもイライラもたまる。新しい職場の1日目って大したことしてなくてもどっと疲れるじゃん?あれが毎日続くの、育児なんて初めてのことばっかりで。しかも大したことめちゃくちゃしてるしね。ともくん夜泣きするし、めちゃくちゃ食べるし、めちゃくちゃう〇ちするし」
まともに寝れない・食べられない日々が続いているそうです。もともと太りにくい体質のアゴではありますが、ともくんを生んでからはさらに痩せました。
そこでギャルから発せられた次の言葉が、さらにアゴの本音を引き出します。
「でもベビーシッター雇ってるよね?」
ベビーシッターを雇うことは甘え?
「本当に助かってるけど、ベビーシッターは母親じゃないよ。甘えだとかいう人がいることはわかってるけど、正直知るかって感じだわ。ちゃんと稼いだお金払ってベビーシッター雇ってるのに、それを甘えとか言われてもマジで腹立つ。実家には預けられないしね」
私たちは四者四様に家庭環境が複雑を極めています。なかなかにつらい幼少時代を過ごしてきたアゴは、自分に子供ができたら絶対に自分の手で育ててかわいがろうと思っていました。でも実際産んでみると、そんな簡単にはいかないと痛感したのです。
「どっちかが仕事辞めて育児に専念するとかではないんだ?」
アゴの旦那(以下、アゴ旦)は飲食店を経営しており、キャバ嬢であるアゴとの共働きなので、ベビーシッターを雇うことはできます。だからといってどちらも浮き沈みのある職業なので、決して余裕なわけではなく、毎日必死でやりくりしています。
「バーロー、共働きじゃなくなったら貯金なんて本当にできなくなるっつーの!子供の将来のためにも今のうちに稼いでおかなきゃなんないって感じかな。それに、今の状況だからこそ旦那とデートできたり、それぞれの自由時間が取れたりしてるんだと思うのよ。だから、片方に育児が偏っちゃうと今のバランスが崩れちゃうかもな~って」
「やっぱ二人の時間って大事ダヨネ~」
「ダヨネ~」
「おい、わかんねえんだろ喪女なんだから。無理すんな」
「キャバ嬢であることを恥ずかしいなんて全く思ってないけど、」
「思わなくていいよそんなん」
「ぜんっぜん恥ずかしがる必要ない」
「逆に私にはできないし尊敬しかしない」
「でも確かに、世間の目があることも、いつまでも食べていける保証はないこともわかってる。だから、高校でとった資格とあわせて、ほかの資格の勉強もしてるし、そのための時間だって私は欲しいんだよ」
いくら覚悟をしていても、誰だって、子供を産むまではその大変さなんて分かり得ないと思います。
仕事を続けたい。旦那と二人きりの時間が欲しい。将来のために資格を取りたい。習い事をしたい。おしゃれしてお出かけしたい。ひと時だけ解放されたい。息抜きがしたい。
様々な理由からベビーシッターを利用されると思いますが、罪悪感などを持つ必要はないと思います。母親だって人間であり、女性です。
女は子供を産んだ瞬間から女じゃなくなる?
「でもやっぱりさ、子供のために自分を犠牲にしまくるのが母親たるもの、みたいな感覚ってまだまだあるよね」
「うん、その感覚がすべて間違ってるとは言えないけど、行き過ぎてる感は否めない」
「そうそう、母親だって母親である前に人間じゃん?つーか女だし。アゴなんて超女じゃん」
「超女ってなんだよ!まぁ否定はしない」
アゴは一途な女ですが、同時に恋多き女でもありました。おしゃれも好きで、今ではスニーカー姿が多くなりましたが、以前はヒールや厚底の靴もよく好んで履いていました。
「子供は何が何でも守るっていう思いはちゃんとあるよ。でも、子供がいるからって理由で、お金とか時間とかの自己投資を我慢しすぎちゃうのは嫌だなって思う。我慢するときはするけどね」
「そうね~、そういう風に我慢しすぎるとさ、最終的に子供のせいにしちゃいそうだよね。“あなたのためにママはこんなに我慢したのに!”みたいな」
「あるある。お母さんの“誰のために仕事してると思ってんの!”っていう怒り方、超嫌だった」
「めっちゃわかるわ。勝手に期待したくせに勝手に怒られても困るよね」
「そうなんだよね。だから、子供のせいにしないためにも、自分に優しくすることも大事だと思ってる」
「うん、アゴの友達である私たちとしても、無理はしすぎないでほしいなって思うよ」
「それな。子供はもちろん大切だけど、アゴ自身もちゃんと大切にするべき」
「まぁ、理想はそうでも現実は…ってときも多いけどね。でも、子供って大人が思ってる以上に敏感だし賢いのよ。ともくんの表情でわかるもん、“あ、今のばれちゃってる“、って。自分も子供だったのに、わかんなくなっちゃうもんだよね」
最後にそう語ったアゴは、完全なる母親の顔をしていました。かつて高校で一緒に授業をさぼっていた少女とはまるで違う、きれいな大人の女性の顔でした。女性は子供を産んだ瞬間から女性ではなくなります。さらに強く優しく、美しい女性になるのだと思います。
2軒目いくか
サブ「本音ぶちまけてくれてちょっとうれしいわ」
アゴ「いやぶちまけすぎたわ。聞いてくれてサンキュな」
ギャ「そろそろ2件目いくか」
ATM「2件目ではギャルがバックレた店の話してよ~」
ギャ「人の地雷を踏みぬくんじゃないよ」
サブ「じゃあATM、通帳記入(引き落とし履歴=K-Popアイドルにかけたお金)しよう」
ATM「オッケー、えっとね~先月は12万~」
アゴ「相変わらずイカついっすわ~www」
『じゃ、おあいそで!』
再び夜の街に消えていく4人。彼女たちの暴露大会はまだまだ続く。
2軒目→更新中
世のお母さんと、周りの人たちへ
こちらの飲み会で語られた会話はすべて個人の見解です。少しでも共感してもらえたら、笑ってもらえたらうれしいです。
そして、世のお母さん方、今日もお疲れさまです。周りの方々、話を聞くだけでもいいので、ぜひ力になって差し上げてくださいね。