ボウモア(Bowmore) – 芳醇な香りを抱くアイラウィスキーの女王

 

「女王様」のイメージ・・・。
私のイメージする女王像は、常に輝きを放っている女性。
そして皆が届きそうで届かない理想の女性である。

アイラ島の女王様といえば、ボウモアである。
ボウモアが女王様と言われるゆえんは、3つあると思う。


シングルモルト ウイスキー ボウモア 12年 700ml

1つ目は、ボウモアは、1779年に創業し、現存するアイラ島の蒸留所の中で最も古いということ。
歴史の古さ故、アイラウイスキーの生みの親的な存在。ちょうど母親的存在なのだ。

2つ目はボウモアを飲んだことのある人はお分かりになるだろう。
ボウモアに女性のイメージが強い理由が・・・。
ボウモアはアイラウイスキー特有のピート香のするウイスキー。
だが、それだけではない。どこか懐かしく華やかなイメージが加味されている。


シングルモルトウイスキー ボウモア スモールバッチ 700ml 非売品オリジナルグラスセット

香水、スミレの花、桜・・・。
これらの香りがもれなくついてくる。
原因は何なのか、業界の間でもよく話題となる。
「パフューミー」といわれるこの女性っぽい香りは、ピート香が強いとされる
アイラウイスキーの中で華を添える役割をもっている。

3つ目はボウモア蒸留所は一昔前、蒸留の際の余熱を利用した温水プールを作ったという事実。
アイラ島の民のためにである。このプールのおかげでそれまで泳げなかった島民たちが
次々と泳げるようになったという。

この何事も無駄にしない倹約家である姿勢は、たくましい母親像と重ねることができる。


シングルモルトウイスキー ボウモア ヴォルト 700ml

ここまで話して、ある結論に至ることに気づく。
ボウモアはアイラ島の女王様というよりは、アイラの母なのだ。
私のイメージした女王像のように「常に輝いて手の届かない女王」ではない。

ボウモアは早くから歴史を刻みアイラウイスキーの代名詞ともいえるほどの安定感がある。
そして、どこか懐かしい香水の香り。
安定した暮らしの中にもいつまでも女性であることを忘れない。
そんな母親の姿と重なった。

いつまでも一家の女王は母親なのだと思った。
母の愛は海より深い。
そしてピート湿原より深く濃密だ。


ボウモア 15年 ダーケスト 700ml 43度 [並行輸入品]

今の世の中、女性もずいぶん強くなった。
しかし女性として誕生した以上、誰も皆繊細で華やかなのだ。

今晩はボウモアを飲みながら身近な女性への感謝の言葉を贈ってみてはいかがだろう。
母でも恋人でも友人でもいい。
どんなに強く見える女性でも、必ず繊細さを持ち合わせている。
ボウモアのように・・・。


ダンカンテイラータンタロス ボウモア1982

Tomomi

バーテンダー。錦糸町の老舗バー「オールドスコット」に勤務して18年。 2007年の第1回ウイスキープロフェッショナル試験に合格。今一番好きなウイスキーは「アードベッグTEN」。