グルテンフリーな生活とは?
みなさんは、” グルテンフリー ”という言葉を聞いたことはありますか?
最近では、プロテニスプレーヤーのジョコビッチ選手が、
とある食生活を実施したことにより、劇的に成績がアップしたということで注目を集めています。
それが、小麦製品を一切食べない ” グルテンフリー” な食生活です。
彼は、この方法を14日間行ったことで、
劇的に成績がアップした実感を得ており、注目を集めています。
そもそも、グルテンとはいったい何なのでしょうか?
その特徴と体への影響についてご紹介します。
グルテンの特徴
グルテンは、小麦、大麦、ライ麦などの
穀物の胚芽から生成されるタンパク質の一種で、
私たちの生活にとても身近な食材となっています。
グルテンの中に含まれる「グリアジン」という物質には、
食欲を促進させる働きがあります。
これが、パン、スイーツ、パスタなどを食べ過ぎてしまう原因となり、
結果的に糖質も摂りすぎてしまいます。
グルテンは体に悪いのか?
グルテン自体は、パンやうどんのもちもちの素になる働きをし、
食感を良くしてくれるというメリットがあります。
しかし、意識して摂らなければ、食べ過ぎによる肥満や老化の原因として、
体に嬉しくない影響をもたらします。
アレルギーの原因物質でもあり、特にセリアック症候群の方は注意が必要です。
更に、グルテンには腸内で悪玉菌であるウェルシュ菌を増やす作用があるともいわれ、
消化不良、栄養吸収阻害、便秘、下痢など様々な弊害に繋がることがあります。
小麦、大麦、ライムギに含まれるタンパク質「グルテン」に対する免疫反応が
引き金になって起こる自己免疫疾患のひとつ。
セリアック病の人がグルテンを含む食べ物を摂取すると、
人の消化酵素では分解できないグルテンが、そのサイズが大きいまま
小腸内に取り込まれてしまい、結果として拒絶反応を起こしてしまうのです。
すると、免疫系が小腸内の上皮組織を攻撃し、炎症を起こします。
それによって、栄養を取り込む役割を果たしている腸の絨毛の萎縮が生じ、水やミネラルの吸収障害を引き起こして、
食べていても栄養失調になってしまうのです。
グルテンフリーな食生活を実践した結果
ジョコビッチ選手は、グルテンフリーの食事法を14日間取り入れたところ、
1週間経過した頃から、次のような効果があったそうです。
-
・身体が軽くなり、やる気が湧いてきた
・体重が減少した
・脳内の霧が晴れ、思考が明瞭になった
・長年悩まされていた鼻詰まりが消えた
その後、試しに再びグルテン製品を摂取したところ、
あっという間に、目眩とさまざまな不調が再発したといいます。
このことから、ジョコビッチ選手の体は
グルテンアレルギーだったのではないかと推測できます。
グルテンアレルギーは、非常に気付きにくいのですが、
「5人に1人が持っている」といわれています。
「いつも身体が重い」、「すぐ気弱になる」という方は、
「これはストレスのせいだ」と片付けているかもしれませんが、
実はグルテンアレルギーによるものかもしれません。
試しに14日間、小麦製品を断って体の変化を観察してみるといいかもしれませんね。
まとめ
グルテンを摂らないことは、小麦製品の摂りすぎを予防することにもつながります。
さらに、糖化促進(糖化とは、体の老化ともいわれる非可逆的な反応です)を防止し、
腸内環境を正常に保つ効果も期待できます。
個人差はありますが、体の状態を確認する意味も含め、
グルテン量を減らすことを新しい健康法の一つとして取り入れるのも良いでしょう。
また、完全に小麦粉製品をやめなくても、
野菜や魚などと組み合わせて摂ることでもグルテン量を減らすことができます。
簡単な方法としては、
① サンドイッチは薄切りのパンを選ぶ
② パンを食べる時は必ずサイドメニューを付ける
③ パスタやうどんなどの麺類は、なるべく具材がたっぷりのメニューを選ぶなどがあります。