メーカーズマーク(Maker’s Mark) – 円環のシンボルマークに込められた決意とは?

 

メーカーズマークというバーボンウィスキーについて好きなエピソードがある。ボトルのラベルに描かれている円環のシンボルマークにまつわるエピソードだ。

この円環が4か所途切れている理由をご存じだろうか?

メーカーズマークはアメリカのケンタッキー州にて、代々サミュエル家が製造している。
1840年の創業から始まる長い歴史の中で、『4回』ウィスキー造りをやめてしまった時があるそうだ。
経済的理由、戦争によるもの、様々な困難によってウィスキーを造り続けることが不可能な時期があった。
シンボルマークの円環が4か所途切れているのは、このウィスキーを造らなかった時期をあえて表現している。
そして、再度ウィスキー造りをやめてしまうことがないように、そんな決意が込められているのだ。

私は今の仕事を始めて18年がたつ。今のところ、メーカーズマークの円環と違って途切れる部分はない。
しかし、正直に話すと、3日に1度くらいは「辞めてやる!」なんて思う。このままでは円環どころか、点線でかろうじてつながっているような見づらいマークになってしまう。
でも考えてみてほしい。メーカーズマークは代々続く歴史の中での4回だ。そう考えると私の日常のクヨクヨした思いは印すに値しないだろう。気にせずにコツコツ頑張ることだ。

通常、バーボンウィスキーはトウモロコシを原料として、他にライ麦や麦芽も使用される。メーカーズマークではライ麦の代わりに小麦を使う。
それも、冬小麦という芽吹くまでの冬場を土の中で耐え忍んだ小麦だ。

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Tomomi

バーテンダー。錦糸町の老舗バー「オールドスコット」に勤務して18年。 2007年の第1回ウイスキープロフェッショナル試験に合格。今一番好きなウイスキーは「アードベッグTEN」。