酸ヶ湯温泉(青森県) – 強酸性泉が身に染みる、昔ながらの湯治の宿

 

今回紹介する温泉は、青森県青森市にある酸ヶ湯温泉。「ヒバ千人風呂」と呼ばれる混浴の大浴場で有名な、古くから続く湯治場です。

酸ヶ湯温泉は江戸時代から300年以上続く温泉で、十和田八幡平国立公園の北部、八甲田山の西麓、標高925mの清涼な高地にあります。四季折々の自然を楽しめる、山深い一軒宿の温泉です。
また、冬季は最大で5mを超す雪が積もることもあるという、青森の魔境と呼ばれるほどの豪雪地帯でもあります。周辺の道路も冬期には通行規制がかかり、一部を除き全面通行止めとなるような地域です。
冬期の酸ヶ湯温泉

冬期は積雪5mを超すような豪雪地帯

「酸ヶ湯」はもともと「鹿の湯」であったそうです。「鹿の湯」の由来は、狩人が手負いの鹿を追って山へ入ったところ、回復した鹿を見つけたため、付近を調べると温泉が湧いているのを発見したところからきており、その後「鹿の湯」が転じて「酸ヶ湯」と呼ばれるようになったのだと言われています。

酸ヶ湯温泉は江戸時代より湯治場として有名で、その効能と湧出量の多さ、施設規模、清純な環境、アクセス、低廉な料金等が評価され、昭和29年に「国民保養温泉地第1号」の指定を受けています。
版画家の棟方志功も酸ヶ湯を好んでおり、湯治に訪れて作品を彫っていたようです。今でも館内には棟方志功作の版画や書がいくつも飾ってあります。

なんといっても酸ヶ湯温泉の名物は300㎡もある総ヒバ造りの千人風呂。この総ヒバ造りの大浴場は改築改修を繰り返して維持しているそうです。
「ヒバ千人風呂」は混浴になっており、男性と女性エリアの間には仕切りが設けられているものの、ちょっと角度を変えれば見えてしまうような造りなので、女性にはちょっと抵抗があるかもしれません。
ですが、女性用の湯浴み着を販売しているほか、女性専用の時間帯も設定されているので、そこに合わせて行けばいいかもしれません。
「ヒバ千人風呂」の他に、男女別となっている「玉の湯」もあります。

ヒバ千人風呂の様子(青森県提供映像)

また、「酸ヶ湯」の名称通り、お湯は酸性となっています。
それもpH1.7という強酸性泉。酸性で有名な草津温泉でさえpH2.1程度なので、相当なpH値です。そのため、お湯につかると肌にピリピリと刺激があります。傷があったり、肌の弱い人は注意が必要でしょう。お湯が目に入ったりすると痛いです。
お湯を舐めてみると、もはや酸味がある程度ではなく、薄めのレモン水のような味がするレベルです。

酸ヶ湯温泉へのアクセスは、JR青森駅、新青森駅のどちらからも路線バスが出ています。青森駅からは約70分、新青森駅からは約80分です。また、宿泊客であれば、青森駅から無料の送迎バスをお願いできるようです。路線バスは冬季も変わらず運行しているようですが、夜間は一部の道路が通行止めになるため、自家用車、レンタカーでのアクセスには要注意です。
JR新青森駅

新幹線での玄関口となる新青森駅
1 2
旅行担当 O

ひとり旅をこよなく愛する鉄分高めのアラフォー男子。 年に三度の旅行だけが心の支えです。